『ギラギラ・キラキラ』な飛行機を作る。その6
2011 4/16(土)
天気が良く桜も花開きつつある本日なので、うかうかと外に出たいのですが、これは大変に危険なのでいや何が危険て『花粉』なのですが、外出は諦めてひたすらプラモ部屋にこもって愚にもつかない作業を続けます。
さて写真。この気持ちの悪い物体はキャノピーにおゆまるを詰めこんで脚をつけたものです。実はキャノピー部品をランナーから切り出すとき、うっかりクラックを入れてしまい、シボリ出すことにしたので、その下準備です。
左はキットのもの。右がしぼったものです。キットのものはやはりオリジナルだけあって機体にフィットします。しかし、厚い。そして透明性がいまいち。
一方しぼったものは透明感がアップ。厚みもオリジナルの半分ほどになっております。しかし、キットオリジナルをもとにしぼっているので一回り大きい。外形は細かく調整したので大体キットのものと同じですが、薄くなった分、内部が広くなっています。
遮風板(第一風防)もしぼりだし。大まかにハサミで切り出したら、じりじりと削りながら先に完成した第二風防と機体にフィットさせていきます。
で作業開始から4時間ほどで完成しました。キットのものとしぼったものは色々くらべると一長一短なのですが、クリアさに勝るしぼりだし物件に軍配が上がるかな。これを採用に決定。
2011 4/24(日)
機体の不具合部分を修正し終わったのでいよいよ箔張り工程に入りました。まずはスプレー糊専用のブースをダンボールでこしらえました。スプレー糊てえものは大量に使いつづけると辺り一面べたべたにした挙句パソコンなど精密機器を破壊し、最後には人体まで蝕むという超危険物質なので、このように完全を期します。
昔の職場で聞いた話なのですが、まだデザインをパソコンを使わずやっていた時代、ラフや版下を作るのに大量のスプレー糊を使っていたあるデザイナーが急死したので、司法解剖だか病理解剖だかで肺を切ってみたところスプレー糊がビッシリ詰っていたという・・・。いやたぶん都市伝説のたぐいだとは思うのですが。全くありえない話でもなさそうで怖い。
さてそのようにばっちりスプレー糊対策を施した後、失敗してもあまり目立たないと思われる尾翼付近からチョコレートのアルミ箔を張って見ました。尾翼の羽布部分は8番シルバーのみで処理し、アルミ部分との差を出してみました。
ヨンパチはリベットを打つというのが当方の制作上のしばりなので、怪しげなリベットツールを拵えました。当初リベットルーラーを購入し、手軽に済ませようともくろんでいたのですが、購入して使ってみると思ったよりうまくいかない。狙ったところに打てないんだよな〜。・・・といって一つひとつ打つのもかったるいので、このようにまとめて10ヶ打てるように極細真鍮パイプを適当な木の棒上に横一列にならべ、エポパテでギッチリ固めました。
アルミ箔に打ってみました。上は購入したリベットリーラーでつけたもの、下が『情況劇場式多数打痕製造器(仮称)』でつけたもの。こちらの方がまあリベットらしい打痕がついています。
あまり綺麗に打痕が付かないのが難点ですが、シルバ仕上げの機体の場合、あまりきっちりリベット痕をつけるとざらついてうるさく見えるので、こんな按配にぼんやり痕がついた方が好都合かもしれません。
さっそく、先ほど箔張りしたばかりの水平尾翼に打ってみました。てきとうなぼんやり具合が気に入りました。実機の写真を見ると、光りの加減などにもよりますが、リベット痕はほとんど見えないので、これでもまだうるさいくらいです。
ちなみにこの情況式多数以下略(笑)は先端が鈍く、アルミ箔にしかキズが入らないので、打ち損じたらその部分のみアルミ箔を張りなおしてしまえば済むというのも利点です。
2011 5/9(月)
いかん。ゴールデンウィークが終ってしまったぞ。アルミ箔張りが終っていないのに。おかしいなあ。時間はたっぷりあったのに。・・・今年は結構時間がとれたのですが、なにせ箔張りは非常に大変だ。まずは広い面積に一度に張るとしわが寄るので、特にRのある胴体などはパネルごとに張って行かねばなりません。パネルラインで切って余分を取り去ってみると隣のパネルと微妙に隙間があいてしまっていたり、糊の着け過ぎでアルミ箔がもったりしてしまったりと、その都度剥がしてOILで拭いて糊を取り去り張りなおす。余分を切りとって見るとまたもやパネルラインと微妙にずれているのでまたやりなおしエトセトラエトセトラ。
塗りで済ませりゃもうとっくに仕上がっていそうな勢いなのですが、このアルミ箔による金属光沢は、私の知っている限りの塗料では再現できないので(アルクラッドとかはどうなのでしょうか)この絶賛金属光沢を励みにもうすこしがんばります。