たまには水物・・・軽巡川内を作る その4
2010 4/10(土)
艦橋問題も前檣作り直しも乗り越えてきましたが、今度こそ制作放棄かという難事が待ち構えておりました。後檣です。って煙突から手摺りから艦橋からすべて大変なことになってますが・・・さて後檣を作ろう、とパーツをニッパーでもぎると、3本ある脚が2本折れてしまいました。なにこんなものは真鍮線に置き換えてしまうからノープロブレムだぜベイビー。
で、その折れた3本足の部分と帆柱を繋ぐ大の字状のもの、このマストヤードと平行の部分。これがキットのものだと短いような気がするので、伸ばしランナーで伸ばしました。
各種ヤスリでカタチを出してようやく完成というところでピーンと飛ばしてしまい(!)7割ほど泣きながら床を這いずり回って探しても当然見つかるわけもなく、といって作り直したかというとそういう訳でなく、なんと我がソウコウの妻女が「貴様の落したのはこの金の部品か?それともこの銀の部品か?」などと訳のわからないことをのたまいながら見つけ出してくれました。これで妻女には更に頭が上がらなくなるのですが、それはさておき・・・
探照灯の下の丸いわっかに線を渡した、なんですかこれは。こんなの作らなきゃならんのですか。という物体も作りましたとも。それを支えるトラス構造状のささえ、これも作りました。このために新しいはんだコテまで購入しました。
そんなことを夜な夜な繰り返し、あんまりうまくゆかぬので何度も『放棄』という言葉が頭をかけめぐりつつ、1週間かけてようやく完成したのがこれらの写真。
こんなことを言ってはなんですが、新型川内のキットをエッチングパーツ込みで買ってればもうとっくに完成してるのでは・・・
2010 4/11(日)
前檣と後檣の間に線を渡さなければならんと考えると、どうしても脚を丈夫につくらねばならない。となると真鍮線におきかえなければならなくなります。するってえと瞬間接着剤では心もとなくなるので、はんだ付けしなきゃならん。そんな蟻地獄状態からようやく生還して、いままで作ってきたパーツを船体に貼り込むフェイズになりました。
瞬間接着剤でエイヤッと着けてしまうとやり直しがきかないので、エポキシ接着剤でじわじわと固定します。煙突の垂直、前檣と後檣が船体のセンターにキッチリ垂直に立っているかを確認し、微調整しながら固化するのを待ちます。
制作開始から3ヶ月、ようやく先が見えてきました。
2010 4/14(水)
ループアンテナ。0.1mmの電線を楊枝に巻きつけて作った大小2つのわっかを交差させて接点を接着して作りました。これはこれでキットのものよりかは雰囲気がでているのですが、惜しむらくは少々大き過ぎること。やはりナナヒャクブンノイチという、それはもう途方もないスケールではオーバーサイズもむべなるかな。むべなるかなって変な言葉。
2010 4/16(金)
お次は射出機。ここだけは飛行艇と密接な関係がある部分なので、気合をいれて作りたいところ。キットのものはやめ、といって自作するわけにもいかないので、エッチングに頼りました。韓国のKAモデルちゅうところのものなのですが、製品のグレードの高さに比べ安価なので、これはなかなか宜し。
さてエッチングパーツの扱いは、手摺りにて経験済みなのですが、キッチリ曲げられる道具がないのでこれは何とかしないと。巷には、エッチングベンダーという専用工具もあるようなのですが、これが高い。トゥ・エクスペンシブ。そこで代替案としてダイソーの細いペンチが浮上して参りました。
こいつを棒ヤスリやオイルストンなどで気に入った精度になるまで整形します。幸い買ってきたのは結構精度の高い、いわゆる『当たり』製品だったためあまり苦労せずにそこそこになりました。これでなんとかなりそうです。
で、早速作ってみました。おお!これはすごい。キットのものも(WL共通パーツの)悪くはないのですが、いかんせんこんなトラス構造しかも中抜け状態にまでは再現できません。さすがはエッチング。なにせこの20mmそこそこの射出機に9つものパーツが使われています。滑車が大中小3つあるのですが、小さい滑車なんか肉眼では見えません(笑)いやいやそれは大袈裟なのですが、それほど小さい。惜しむらくは爆薬筒がなかったこと。伸ばしランナーで作って入れとけばよかった。
いやいやよく出来てます。ここだけ見れば1/350といっても通用するかも。やっぱエッチングはすごいわ。