Zero、Jack、そして馬(笑)3種混合 08
2008 12/10(木)
サイパンから飛来するB-29を護衛するために硫黄島から飛び立つP-51という設定なのですが、オスプレイ本に載っているカラーバリエーションには中国大陸、フィリピン、沖縄などにならんで硫黄島に展開した部隊のものがあるのでこれは好都合。硫黄島のものは南飛行場に展開した15戦闘航空軍78戦闘飛行隊と北飛行場の同45戦闘飛行隊の2種があり、その中でどちらかたといえば地味な後者選びました。息子は「こんなの嫌だ、もっと派手なのがいい」とごねやがるのですが、もうすっかり本来の主旨、『子供といっしょに作ろうムスタング』などというのは忘却の彼方。
ともあれ、オスプレイ本にはサイドビューしかないので翼のカラーリングがわかりません。ネットで叩くとロバート・ムーア少佐乗機『スティンガー7世号』として完成模型が出ているようなので、これも参考にします。
まずはアンチグレア。モノクロ写真を見ててっきりつや消しブラックだと思いこんでいたのですが、実際は米軍の好きなオリーブドラブらしく、あやうく間違うところでした。
一箇所にじんでしまったのですが、最後にシルバーで修正します。
2008 12/21(日)
地味なカラーリングだと息子に不評とはいえ、オスプレイ本のイラストやネットで集めた資料からするとグリーンはど派手な色合いです。Mr.COLORでは66番デイトナグリーンが最も近いといった按配です。なんなんだこの蛍光緑みたいな色は。・・・いきなり本体に塗るのは怖いので、まずはスピンナーから。スピンナーには黒い帯が入るのですが、マスキングテープの細切りではどうしても平行に貼れません。色々試した挙句、お惣菜のパックにポンチで孔を開けて、シャンプーハットのようにスピンナーにかぶせてマスキングの替わりにしたら、これがうまくいきました。
2008 12/27(土)
年末の怒涛の忙しさの中、ともかくここまで塗りました。ここから先はデカールでの処理になります。「いやはや、このムスタングと来た日にゃあ、どえりゃ〜苦労させられたがや」などとでたらめな名古屋弁などを駆使しつつ、ぎりぎりで年賀状に使う写真に間に合うかなどとと喜んでいたのですが・・・
出社前、デカールを貼ろうと作業机を片付けていたら、ライターオイルの缶が載せてあったスキャナーの上から落ち、くだんのムスタングを直撃しました。ムスタングはマーキングも未だのまま強制的に進空させられ、県営住宅の固く冷たいフローリングに着地しました。「なにをさらしますねげんごすみだ!」という私の絶叫とともに。外見には全く問題なかったのですが、振るとカラカラ音がします。恐る恐るキャノピーのマスキングを剥がして見ると、パイロットが座席からもげています。あら〜っ。
一体こやつはどこまで手を煩わせるのだと怒り狂いながら、再びキャノピーを外し、二度と再び席から離れられないよう今度はエポキシ接着剤でパイロットを固定し半分泣きながら出社しました。一体この年末はどうなってしまうのでしょうか。
死に物狂いで仕事をこなし帰宅するや、キャノピーを三たびエポキシ接着剤で固定し、固まったところで溶きパテを塗り、修正をして行きます。
このクソ忙しい最中にこんなことをしていると、すべてを宇宙の真理とサンドペーパーにゆだねてしまい、忘我の極致に達してしまいます。ひょっとしたらこれは悟りなのかもしれないと思ったりもするのですが、実のところこれはただの現実逃避なのでしょう。ともあれ2008年最後の土曜日深夜にようやく現状に復帰しました。なんといっても日程的に明日、日曜日に写真を撮らなければ年内に年賀状を作ることも、知る人ぞ知る『情況劇場卓上カレンダー』に掲載することもままならないので、私はもう必死です。
2008 12/28(日)
明けて日曜日。いよいよデカールを貼って完成に持っていきます。
キット付属のデカールは、古いもので黄ばみがあり、しかもよく見ると★マークは白版と紺版に版ずれがあります。これは制作開始当時からわかっていたので、暇を見てはちょこちょことパソコンでトレスしたりネットで調べて自作したりしていました。で、はたしてアルプスプリンター+クリアデカールは、キット付属のデカールを超える品質があるかという疑問に突き当たるわけですが、これについては近いうちに項を改めてレポートします。
ともあれ、自作デカールを貼りこんでいきます。まずペラ回り。写真の同心円は4翅とも中心から均等に貼りこめるように工夫したものです。デカールの白い文字は、キット付属にはないものですが、各種作例で見かけたのでネットで調べると、ペラの長さやピッチ角の上限、下限などが書いてあるようです。こんなちっこい文字なのでほとんど読めないかと思うとアルプスプリンターの精度ではかろうじて読めてしまいます。なかなか手を抜かしてもらえませんな〜。でもいい感じでしょ。
本体。撃墜数を示すマーキングは旭日旗。オスプレイ本の当時の写真を見ると『これは旭日旗じゃねえだろ』というつっこみを入れたくなるような簡略化されたものから『まあまあだな』といったものまでありますが、どれもステンシルやワッペンでなく、整備員らしき人が筆で描いているようです。その下の黒い文字は前ページでふれたように燃料に関する注意書きなど。翼にある燃料タンクの給油口の回りの文字は、色々調べたのですが、なんて書いてあるのかわからないので、ここは適当にFUELとしておきました。
機番の86は適当です。当情況劇場での常套手段、1機の機体を複数に見せるわざを使うとき(もちろんパソコン上の合成で)数字をいじりやすいように8と6にしました。ほれ、4とか7とかは他の数字になおしにくいでしょ。
デカール貼りを終え、半光沢の水性トップコートを吹きキャノピーのマスキングを剥がします。多少もれがありましたが、爪楊枝でカリカリしてOK。アンテナ線を張って完成でございます。
追記 さっそく近くの河原に写真を撮りにいったのですが、カメラの調子が悪く撮影できません。なんなんだよ〜死に物狂いで完成させたのに。仕方がないので家に取って返し、この制作記に使用している2年前に一線から退いた200万画素のカメラで撮りました。とにかく年末は色々大変です。