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 開発当初、雷電の武装は翼内に20mm機銃左右1丁ずつ、機首に7.7mm機銃2丁であったが、対爆撃機用に武装強化の必要性が増し、その結果21型では機首7 .7mm機銃2丁を廃止し、翼内左右2丁ずつの20mm機銃4本に改められた。
 銃身の長さが違うのは九九式一号銃(短銃身、812m m)、九九式二号銃(長銃身、885mm)という2種類の機銃を混載させているからで、これは20mm機銃の生産が一号銃から二号銃への過渡期であり、二号銃の必要数確保が不確定であったための妥協であった。
 2種類の機銃はその構造が異なり、さらに弾薬包に互換性がないという条件のため、弾道のばらつき、整備や補給への支障など様々な問題を孕んでいた。しかし2 0mm機銃4丁というのは当時望み得る最強の武装であり、特殊な例を除き海軍単座戦闘機中、紫電、紫電改と並び対B29戦にその威力を発揮した。
★20mm機銃×4という武装
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